バウンダリスキャンテスト
実装検査技術が直面する課題
短縮化される納期・開発期間や低価格化への要求に対し、基板設計のデバッグに費やされる工数はその成否に大きく関係しています。同時に多層基板、高密度デバイス実装、BGAなどのエリア・アレイ構造を持つ部品の増加はプローブ接続に依存したテストの障壁になっています。そしてコストと時間の制約に対処するためには設計変更に対し、直ちに再テストできることが求められています。
バウンダリスキャンテスト手法は、JTAG信号(4ピン)接続のみでテストプローブ数を削減できること、ソフトウエアで迅速に開発でき事前にカバレッジの予測が可能なこと、市場拡大で低価格化が進んでいることなど、近年の課題を克服できる手法として見直されています。重要なのは新しい設計やリビジョンは多くの場合、既存設計を流用・再利用しているということ。XJTAG のテストプログラムはこのような課題に対し、革新的なソフトウエアの抽象化技術の採用により、テストはリビジョンに渡って再利用可能です。
XJTAG:バウンダリスキャンテスト 開発環境
XJTAG開発システムは、IEEE 1149.1及び1149.6 のバウンダリスキャン・スタンダードに準拠し、電子基板のデバッグ・テスト・プログラミングを簡単に行えるテストスイートで、低価格なHWとSWで構成されます。
XJDeveloper 概要
XJDeveloper は、バウンダリスキャンテストの設定と実行確認をするためのグラフィカルアプリケーションです。搭載されるコネクションテスト(実装テスト)と、XJEase によるJTAG 未対応デバイスの機能テストにより、基板実装のオープン・ショートエラーを検査します。テストの開発やカスタマイズは容易で、DFT(デザインforテスト)機能により事前にカバレッジの予測も可能。また、JTAG デバイス(CPLD, FPGAなど)や、JTAG未対応デバイス(EEPROM, Flashなど)へのプログラミングもサポートしています。

主な特長
- 高い精度で欠陥を解析し、基板テスト・デバッグ工数を削減
- 設計段階からの早期検証により、開発工数を短縮し、プロジェクトのリスクを軽減
- 設計・試作で用いるテストを再利用し、製造検査・フィールドサポートのテスト開発工数を削減
- プロジェクト間でもテストは再利用されて工数を削減
機能
- 基板実装前に、テストカバレッジを解析・予測できる
- 柔軟で強力なインターコネクトテスト機能
- 汎用デバイスの無償テストライブラリーをオンラインで提供
- CPLD, FPGA, Flash へのプログラミング
- 高度な機能テスト-Ethernet のループバックテストなど
- 各種ツールと統合させてテストシステムを構築できる
- 1149.1 および1149.6 デバイスをサポート
- 対応ネットリスト:EDIF 2 0 0, RINF, Protel, PADS-PCB, Cadence Allegro, P-CAD, Genrad, BoardStation (Mentor), Zuken, Protel V2, 他50 種以上のネットリストをサポート
革新のインターコネクトテスト(基板実装テスト)
ネットリストとBSDLファイル(Boundary Scan DescriptionLanguage 一般にデバイスメーカのウエブサイトなどから提供)が有れば、ドラッグ&ドロップでJTAGチェインを設定し、JTAGチェイン上の実装テストが直ちに行えます。 JTAGデバイスの全信号線に対するインターコネクトテストにより、電源やグランドへのショート、抵抗ショート、インバータを介したショートなど、あらゆるショートやオープンを検査します。またプルアップやプルダウン抵抗のテストも自動テストの一環として行われます。検出されたエラーの状態によっては、更なるテストを実行し、欠陥のある場所を特定します。欠陥が無いと思われていた基板から、欠陥を検出した多くの顧客事例が報告されています。
JTAG未対応デバイスのテスト
XJDeveloper なら、JTAG 未対応デバイスのテストも容易です。
例えば、メモリに値を書いて読み返す、そうすることでアドレス線、データ線がショートやオープンになっていないことを検証することができます。更に、Ethernet のパケットデータ送受信など、より高度な機能テストも、ブートコード無しで行えます。
このような機能テストは、デバイスごとにプログラミングされ、基板に対する配慮は必要ありません。そのため、基板が変わっても再利用され、テスト開発期間とコストを削減できます。
XJDeveloper に内蔵のXJEase は、JTAGテストの開発を高級言語でシンプルかつ迅速に行える、プログラミングツールです。変数、ループ、条件実行、関数コールなど多彩な機能を駆使して、基板を自在にリアルタイム制御し、評価することができます。
デバイスセントリック:再利用可能なテストライブラリーを無償で公開
XJEase でプログラミングされるJTAG 未対応デバイスの多彩な機能テストライブラリーは、www.xjtag.com からダウンロードできます。
これらにより、初めてのユーザでも、完全な機能テストをプログラミング無しに作成することが出来ます。望まれるデバイスがリストに無くても、同等のデバイス用ファイルに対する僅かな変更・修正や、新しいテストを独自にプログラムすることも簡単で、ソフトウエア開発の経験を必要としません。JTAG 未対応デバイスの、どの信号線がドライブされて、どれが読み込まれるかを指定するだけです。JTAGそのものの動作や命令語など、知る必要はありません。
テストカバレッジの解析
回路設計が出来上がれば、XJDeveloperを用いて、事前にテストカバレッジを評価することができます。その結果から、カバレッジを上げる為に、追加の接続など設計上の考察が行えます。このカバレッジ解析は、インターコネクトテストと、JTAG未対応デバイスに対する機能テストから自動算出されます。またXJTAGでは、バウンダリスキャンテストを最大限活用する為の資料として、DFT(デザインfor テストのガイドライン)を提供しています。
XJTAG:バウンダリスキャンテスト 実行・デバッグ環境
XJRunner 概要
XJRunner は、XJTAG のテスト実行環境です。基板製造・検査、フィールドテスト・メンテナンス向けの一連の機能を擁しており、基板実装テスト、デバイスへのプログラミング、JTAG未対応デバイスの機能テストが行えます。検査証明用にシリアル番号を管理し、結果のログを構成することもできます。

主な特長
- プロセスの向上(柔軟なテストのログを介して)
- 委託先によるテストを管理することができる
- 使い勝手が良く、製造担当者のトレーニングコストを削減
- 複数のXJLink により、複数のボードテストを同時実行可能
機能
- XJTAG バウンダリスキャンテストの実行環境
- テスト実行の管理が容易
- 様々なシリアル番号付けに対応
- テストのログ(検査証明)
- テスト実行のみに担当者を制限できる
単純明快で、安全、かつ管理可能な生産試験
設計、あるいはテスト技術者によって作成されたテストを圧縮・暗号化されたファイルにすることで、テストプロセスの一貫性を確保することができます。
実行開始/ 停止、パス/ フェイル、など日本語表示可能なメッセージで、テストは簡単なポイント&クリックの作業になります。実行時に特定のメッセージを表示させて、各ボードをテストするための準備や後始末を、指示・確認することもできます。
各テスト担当者は、個別のログイン名を持つことができます。これにより検査結果に名前を残せるだけでなく、担当者ごとにテストの内容を制限することも可能になります。
シリアル番号付け
XJRunner からシリアル番号やMACアドレスなどを登録しログを取ることができます。これらは、XJRunner により生成されるようにXJEase でプログラムしておくことや、バーコードリーダなどから直接入力させることもできます。
強力で、柔軟性のあるテスト
パス/フェイルの判定のみで、欠陥のあるボードは生産ラインからはじき出す。そして熟練者は、XJTAGによる追加のテストや、デバッグから、欠陥箇所を特定することができるでしょう。また、特定のテスト、あるいはそれら組合せ実行、繰返し実行などをさせて、断続的に発生するような問題を診断することもできます。
